僕が取り組ませていただいた実際の事例をベースに、
「ノウハウ仕立て」
でご紹介します(^-^)。
長文ですが、
ぜひ、ご自身の事業にあてはめて
アレンジしていただけたら、
絶対に、効果・効能があります。
では、
ブログ上でのコンサルテーション!
スタートです☆彡
1、販売促進の戦略立案
「1万人増客プロジェクト」
その宿は、以下のような現象と強みを持っていました。
【現象面】
- 宿泊客数の減少
- 直販売比率減少
- 県内利用の減少
- 自社サイトからの販売低迷
【強み】
- 大きなイベントや集会が可能な施設。
- 広大な庭園
- 美肌の湯
- 人気のイベント
【課題】
- 顧客データ活用によるリピーターの創造
- 施設の優位性を最大限に生かした独自性の訴求
左記から導かれる販売促進のキーワードについては、
社長以下幹部社員様にヒアリングして、
以下のように設定しました。
・親近感
・気さく
・気軽
・フレンドリー
・親しみ
・大衆宿
・会話が財産
・集い創出
そして、販売促進のテーマを以下のように仮説しました。
「来るたび 会うたび 集いの宿 ○○」
「趣味と集いを応援する宿 ○○」
「集いの宿 ○○」
初期:具体的アクション策
- お客様のすべてに「庭を散策」していただく施策として、
- 庭全体のネーミングと、
- 庭にある池や滝や道や広場に対するネーミングを、
- お客様とスタッフから募集しました。
- 売店POPと売り場編集に関して、
- 現場へのレクチャーの落とし込みを行いました。
- クラブ・居酒屋・喫茶・売店の拡販のため、
- 現場とアイディアを揉みました。
- DMなどによるアプローチリストを整備しました。
- (趣味グループ、発表会、大会、組合)
- 顧客リストの整備も始めました。
- (ショー、友の会、フロント会計、チェックイン時、抽選景品)
- アンケートを見直し、WEBなどで、
- お客様の声を活用できるような仕組みとしました。
- 営業ツール開発
・コンセプト情報やパーソナル情報を盛り込んだ巨大名刺
・仕組や体制を作り、情報誌の発行
- WEB経由売上拡大
(自社サイト、楽天、じゃらんのてこ入れ等々)
・宿泊プラン新商品造成
・年内出稿が決まっている広告物の
デザインと表現へのアドバイスにてWEB連動
すべては、
お客様との会話の「質」を上げ、
その「量」を劇的に増やすこと。
そのためには、
趣味の集いを切り口にテーマ性を高め、
ホールやコンベンション、
広く美しい庭という「強み」を最大限に生かします。
実績創出イメージは次の通りです。
◆WEBサイトてこ入れにて月100人創客
(年間1200人1200万円)
◆営業ツール整備にて月100人増客
(年間1200人1200万円)
◆新市場開拓(趣味)にて月100人創客
(年間1200人1200万円)
◆既存客アプローチにて月200人来客
(2400人1200万円)
◆クチコミマーケティングにて月200人創客
(2400人2400万円)
◆館内総消費500円改善にて
月200人の宿泊相当額捻出
(2400人2400万円)
約1万人1億円の創客を実現する社内体制づくりと、
販促のDNA啓蒙定着を当面の課題として取り組みます。
【参考】趣味の会のイメージは、以下のようなものです。
- 絵画
- 版画
- 書道
- 絵手紙
- 写真
- ピアノ
- ギター
- 社交ダンス
- 民謡
- フラダンス
- カラオケ
- 俳句
- 英会話
- 語り手
- 気功
- ヨガ
- ウォーキング
- 将棋
- マジック
- 着付け
- マナー
- 茶道
- 華道 など
2、具体的初動
- 「○○のここが好きアンケート」を実施しました。
これは、環境・施設・料理・サービス・人物・客層・話題・社風
・お客様から誉められること等々の社内アンケートであり、
この宿のストロングポイントを改めて浮き彫りにすると共に、
社内モチベーションの程度を図ることを目的に実施しました。
クチコミが起きる順番は、
社員→取引先→お客様です。
この逆はありません。
社内が盛り上がることが第一であり、
そのときに使う言葉、キーワード、決め台詞、
を持っているかどうかで、クチコミの精度が左右されます。
そうした意味で、
「自分たちの強みや企画を、言葉にして話せるかどうか」
が問われますので、
そのための基礎として実施したアンケートでした。
さらに言えば、
「お客様との会話の量を増やし、その質を上げる」という、
株式会社 乾杯・KANPAIが提唱する
「販促の王道」にも通じるものです。
- 「キックオフミーティング」を実施しました。
主要スタッフ概ね全員の参加をいただき、
「販促テーマと実施案」を具体的に説明。
3、具体的施策の内容と意図
今回の取り組みでは、
以下のラインナップでの展開としましt。
- 情報誌
- 巨大名刺
- 庭園ネーミング募集
- 新・お客様アンケート
- 売店単価アップレクチャーとPOP
- 地才地匠(地産地消)の立案とニュースリリース
- 県内周年記念企業アプローチ
以下の「実績創出イメージ」に添って、
その意図と目的と期待効果をまとめます。
各種の施策が、
どのような考え方で進められてきたかを、
ご確認ください。非常に重要です。
やり方と成果物のみに目を奪われずに、
「本質的あり方」を追求しています。
【実績創出イメージ】
◆営業ツール整備にて月100人増客
巨大名刺をきっかけに、
営業と訪問活動の精度アップを目指しました。
目的は「クチコミと紹介を獲得する」ということです。
さらに、情報誌を手渡し又は郵送することで、
需要発生時の「想起率アップ」を狙いました。
効率的且つ効果的に営業を科学しながら、
結果とは種蒔き次第と心得ていただき、
数と量と質にこだわって、
まずは半年間の継続をお願いしました。
営業先リストとしては、
以下のラインナップを洗い出しました。
「来るたび 会うたび 集いの宿 ○○」
をイメージしながらの営業活動となります。
・○○支配人様の人的営業先 233名様
・○○○信金会会員 57名様
・トラック協会営業先 785社
(資料を良く見ると運送屋さんだけでなく冠婚葬祭も)
・トラック協会関係官庁団体21ヶ所+トラック協会全国都道府県
上記によると、
営業先・送付先候補は、相当数あります。
従来の「狩猟型営業」に加えて、
新しい営業ツールを活用した
「農耕型営業」を意識して取り入れることで、
「指名買いの起こる状況」を目指します。
◆新市場開拓(趣味)にて月100人創客
上記同様、巨大名刺と情報誌を切り口に、
継続訪問(郵送含む)の中で需要を拾ってゆく活動です。
営業先リストとしては、以下のラインナップを洗い出しました。
「趣味と集いを応援する宿 ○○」
をイメージしながらの営業活動となります。
・○○県プロダンススクールインストラクター協会認定教室69所
・〇〇倶楽部カラオケ会 34名様
・鳩レース〇〇ブロック役員 10名様
・○○課長の趣味の会営業先 8名様
民謡団体代表39名様
・○○さんの趣味の会 11名様
・○○さんの趣味の会 22名様
僕としては「書道」「絵手紙」といった、
「残るもの」の営業先を開拓したいと考えました。
理由は、彼ら彼女たちの
「作品展示の場」として、
この宿は最適のステージであることを
訴求したいからです。
◆既存客アプローチにて月200人来客
既存のお客様のリストは、以下を分母にしました。
「市販のDMソフト」内の住所録は
「○○劇場宿泊パック来館者」のもので
ここ5年の1825件。
「○○寿の会」リストが324件。
「平日限定得選プラン利用者」のリストが325件。
合計2474名様。
これに、会計システムに格納されていたリストと、
今後お泊まりになる新規リストも加算して、
目標6000名規模の名簿にするべく段取りをしました。
6000名のリストとは、
月間500名様が誕生日を迎えるリストです。
このリストに対して、
情報誌を定期的に発送してゆきます。
情報誌の他、今後も、都度に、企画チラシ、季
節のご案内、イベント情報などを同封して発送します。
一般的に、新規客獲得コストは、
既存客リピートコストの4~5倍かかると言われています。
一度でもお泊まりになられた方なら、
そして、過去にいい想い出として残っていれば、
再来の可能性は高いです。
また、情報誌送付は、
「想起率アップ」を体現する活動でもあります。
お客様が再来しない理由の一番は
「その会社やその店を忘れているから」です。
「そのときが来たら想い出してもらう」
「思い立った時にトップ3の候補に入る」
ことが重要です。
この宿の場合はさらに(巨大名刺にも入れましたが)、
情報誌を持参すれば特典があること、
また、その特典を
「お知り合いにも適用可能」にすることで、
来館のきっかけとしました。
◆クチコミマーケティングにて月200人創客
クチコミについては、前述したように、
社員→取引先→お客様の順に起こりますから、
「そのときに使う言葉、キーワード、決め台詞」
を精査し、継続的執拗に繰り返してゆきます。
庭園ネーミング募集、
新しいアンケート活動、
ニュースリリースなどによって、
接触分母を増やして行きます。
当然ですが、
「来るたび 会うたび 集いの宿 ○○」
「趣味と集いを応援する宿 ○○」
「集いの宿 ○○」
というのが、柱になります。
このテーマが、全セクションで共有され、
力強く日々推進されるなら、
確実に、売上も利益も改善します。
例えば「庭園にネーミング」という活動を、
社内公募+館内でのお客様投票というスタイルにしましたが、
これも「お客様との会話を増やす、会話の質を上げる」ということです。
そして、会話とは、この宿とお客様という側面はもちろん、
お取引先様、スタッフ間、
そして、最も重要な「お客様同志の会話」を含みます。
宿の使命は「想い出づくり」です。
◆WEBサイトてこ入れにて月100人創客
このテーマに関しては、以下を実行しました。
【新しい宿泊プラン考案とリリース】
・男の一人旅○○芸妓1名を独り占めしちゃいましょう
・男の一人旅コンパニオン2名を独り占めしちゃいましょう
・アウト12時OK できたて新米カップルで
新米コシヒカリと旬の鰤しゃぶを味わうプラン
・松茸食べたぁーい!!室数限定☆秋をお得に先取りプラン
・夫婦円満♪特別室で過すちょっと贅沢な大人の休日
・チェックアウト11時☆朝寝坊さんのお気軽2食付プラン
・うっかりさんの安心☆忘れられたお誕生日サプライズプラン☆
上記のプランをリリースしました。
いずれも出した直後に数件の予約につながったのですが、
特に「忘れられた誕生日プラン」に関しては、
当月しか販売できなかった誕生日プランの間口を広げたことと、
その話題性からニュースリリースネタにもなりそうな
プランであることが良かったと想います。
こうした「エンタメ系のプラン」は、
通常プランの販売の底上げになります。
仮に、そのプラン自体は売れなくても、
スタンダードプランの販売増につながるのです。
【楽天サイトのオリジナルデザインカスタマイズ】
今回は、テンプレートを活用して構築。
結果を見ながら完全オリジナルデザインを検討します。
完全オリジナルでは無いとは言え、
「売りの表現とユーザビリティー(操作性)」は向上し、
「アクセス数×成約率×人数×単価」という
WEB販売の黄金律の中で、
「成約率アップ」につながり、
前年対比で2倍以上の売上になっています。
この宿については、まだ、
以下のような方法も残っていますので、
状況に応じて投入します。
★携帯マーケティング
★ツイッターやブログ等々のソーシャルメディアマーケティング
★いろいろなネット広告の展開(アフィリエイト含む)
★SEO対策(5位以内、10位以内で、日毎定点観測で課金)
★リスティング(クリック課金型広告)
◆館内総消費500円改善にて月200人の宿泊相当額捻出
パブリックてこ入れに関しては、売店をメインに実施。
宿泊者数を42000人としたときの、
一人当たりの売上単価平均は以下の通りです。
売店878円
クラブ164円
居酒屋96円
喫茶11円
飲物・別注料理1,003円
玉代596円
売店については、
- 主要スタッフ3名へのPOPレクチャーを2回実施
- カテゴリー別、季節商品別、スタッフオススメ別にPOPを展開
- 訪問の度にチェックと指導
実施翌月の総客数に対する昨年対比で、
単価505円を570円に、
翌々月については、同様に昨年対比で、
単価789円を886円にすることができました。
月初のセクション長会議にて、
売店スタッフの頑張りを現場でPOPを見ながら
誉めていただくようお願いしたところ、
何人かのリーダーが実行してくださいました。
嬉しいことです。
売店は、ひとつの商店です。
目の前のお客様に対する「販売促進が即時可能な場所」です。
調理部の頑張りで、朝食を中心とした原価低減がありましたし、
別注料理をはじめ、コンパニオン、お祝いの花、誕生日ケーキ
などのオプション販売を強化すれば、
コストカット+売上増加にて、
都合500円の消費改善はできてきます。
本当は、大々的に名物料理を開発したり、
起爆剤として「露天風呂付客室増設」などの
設備投資を行いたいわけですが、
その前にできることをしっかりやっておきたいということです。
日常的に収益を作る自力があってこそ、
設備投資などのトピックが生きてきます。
・・・ということで、
ブログ上で公開させていただきました
事例的なコンサルテーション(^-^)
参考になれば幸いです。
コンサルメニューは、
スポットコンサルも含めて、
こちらのページにございます♪
https://www.kanpai-kanpai.com/consulting_menu/
みんなが健やかに暮らせますように(^-^)
松尾公輝
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