さて、繁盛するための販促留意点は、
- 認知度を高めること。
- 興味を持たせること。
- 強みを際立たせること。
- 話題をつくること。
- 最後のひと押しをつくること。
であり、それぞれ戦略的に行うことになりますが、
今日は、中でも「話題をつくること」に焦点を当て、
そのツールとしての
「 料理 」
についてお伝えしてみたいと想います。
冒頭でも書きましたが、
例えば伊豆の多くの旅館さまでは、
提供する料理素材が、
伊勢海老、アワビ、金目鯛と、あらかた一緒です。
謳っていることは、ほぼ一緒(^_^;)。
こうなると、お客様は迷ってしまいます。
今回は、
とある旅館の、
とある料理について、
僕の創作ではあるものの、
「料理を使って話題を創るとはこういうこと」
です、という例をご披露したいと想います。
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謎の料理、「ぺるり」(松尾の空想料理)
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その宿は、伊豆を代表する宿。
まずは、ブランディングも兼ねて
「黒船御膳」というコースを考えました。
それ自体の魅力とともに、
そのなかにサプライズを仕掛けたメニューで
話題をつくろうとしたもの。
幕府がペリー一行を接待した料理は、
日本古来の本膳料理だったそうなので、
その再現や、文明開化のイメージのある料理
(和風洋食)を加えたりした全体を構成。
・黒船盛り(金目鯛のお造りなどを黒い船型器に盛る)
・黒船焼き(ビフテキ、魚のバターソテーなど)
・黒船鍋(牛鍋、シチューなど)
・黒船丼(ハヤシライスなど)
そして一番の仕掛けは、
謎の料理「ぺるり」
「黒船御膳」の一品として用意します。
・・・・ぺるり(^_^;)?
正体はワンスプーン料理なのです。
実は「ぺるり」とは、ペリー提督のことで、
当時の人たちの発音が「ぺるり」だったことから、
料理名を思いつきました。
で、「ぺろりとひと口で食べられる料理」ということで発案。
以前やっていたテレビ番組の
「魂のワンスプーン」がヒントになりました。
番組では、超・豪華な食材を
見た目も麗しくスプーンに盛り付けていたのですが、
そこまでできずとも、
アイディアとして調理場にぶつける分にはいいでしょう。
それにしても、
ぺろりとぺるり。。。
発案した自分自身が気に入りました(^^)。←これ大切です。
広告代理店とも話し合い、
「ぺるり」は、「謎の料理」にしよう!ということに。
広告などでは内容は出さずに名前だけ広めます。
「ペルリって何?」
「もうペルリ食べた?」
「ペルリって実は…」
などとブロガーを中心にクチコミをつくっていくネタとしたいと考えたのです。
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「もう食べましたか?ぺるり」
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ぺるりとはすなわち、
金目鯛のカルパッチョなど和洋折衷の創作料理を、
スプーンに載せた料理のこと。
ここから「ぺるり」のクチコミ戦略がスタート。
「ぺるり」は、季節毎に数種類用意します。
金のペルリ(金目鯛)
赤のペルリ(伊勢海老)
黒のペルリ(イカスミ)
青のペルリ(海藻)
茶のペルリ(あわび)等々
料理の色に合わせて名前を付け、
その人気投票を行ないます。
投票の仕方は、その場で用紙に記入していただくか、
後でウェブから投票していただきます。
投票していただいた人には抽選でプレゼントを用意し、
住所、氏名などを書いていただくことを条件とします。
料理内容は毎月変わり、毎月順位を発表。
一位のメニューは、チャンピオンとして残り、
翌月の新メニューと対決します。
ときには、有名料理人を招いてペルリ対決をしたりして、
マスコミの注目を集めます。
(有名料理人でなくとも、
地元の飲食店のシェフ対決でも話題性は充分あると想います)
ペルリ対決のときには、
影響力の大きいブログを書いているブロガーやプレスなどを招待して、
PR効果を高めます。
また、ペルリに合わせるドリンクも用意します。
ペリーに招かれた幕府高官は、
シャンパンやパンチ(炭酸割カクテル)を好んで飲んだというので、
月代わりでさまざまなパンチを準備。
サービスするスタッフの衣装も、
明治維新の頃をイメージする服装にするなどして、
雰囲気を盛り上げる演出も工夫を凝らしたいところです。
・・・ということで、
- 料理アイディア
- 噂マーケティング
このふたつの組み合わせで、拡販を図ろうとしたケースでした。
いかがでしたでしょうか?
残念ながら、この企画は実現していません。
伊豆の旅館さん。
特に「下田」の旅館さん。
やりませんか(笑)?

楽しい企画はRCBCで(^-^)
両想いコンセプトビジネス倶楽部です。
https://www.kanpai-kanpai.com/rcbc/
みんなが健やかに暮らせますように(^-^)
松尾公輝
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